Cloud Content Delivery (CCD) へようこそ
Cloud Content Delivery (CCD) は、アプリケーションの新しいバージョンを再インストールする必要なく、コンテンツをホストし、世界中のアプリケーションユーザーに配信する Unity のマネージドクラウドサービスです。このサービスは Unity の開発プラットフォームに完全に統合されているため、何か月もかけて独自の同様のサービスを構築して維持する手間を省くことができます。CCD は、定期的なコンテンツの更新を必要とする、コンテンツが豊富なライブゲームやアプリケーションに最も有効です。
CCD のインターフェース
アプリケーションのコンテンツを Cloud Content Delivery (CCD) と統合するには、複数の方法があります。
- コマンドラインインターフェース (CLI) は、コンテンツをバケットにアップロードするための主なメカニズムであるため (ダッシュボードまたは API を使用してコンテンツをアップロードすることもできます)、CCD と相互作用するための推奨されるインターフェースです。
- ダッシュボード は、CLI と同じ機能を提供します。
- Content Delivery Management API および Content Delivery Client API を使用すると、アプリケーションのコンテンツをプログラミングによって管理できます。
- CCD Management SDK を使用すると、エディター内から CCD のコンテンツを管理できます。これは Addressables パッケージと連携し、1 つの場所から ビルドとリリース を 行えるようにします。
CCD での整理
CCD では、コンテンツを環境ごとにバケットに整理して、プロジェクトの明確なワークフローを作成します。典型的なワークフローの例としては、複数の環境で、プラットフォームごとに個別のバケット (例えば、iOS バケットと Android バケット) を用意します。本番環境から開始しますが、開発やステージングなどの他の環境を追加できます。
特定のバケット内で、各アセットの特定のバージョンをグループ化して、リリースを作成します。これらのバージョンが変更されたり、エントリーの追加や削除を行ったときに、必要に応じて新しいリリースを指定します。
また、リリースには、バッジと呼ばれる一意の識別子を関連付けることができます。このバッジに意味のある名前を付け、コンテンツのクエリに使用したり、リリース間で移動したりすることで、ワークフローに柔軟性を持たせることができます。
環境
Unity Dashboard で環境を作成できます。プロジェクトには複数の環境 (本番、ステージング、開発など) を含めることができますが、そのうち 1 つのみがデフォルトの環境となります。デフォルトでは、すべてのプロジェクトに本番環境が含まれます。
バケット
Cloud Content Delivery を使用すると、コンテンツをバケットに整理して、プロジェクトの明確なワークフローを作成できます。バケットとは、コンテンツを公開するための 1 つのコンテキストです。典型的なワークフローの例としては、プラットフォームごとに個別のバケットを ios
や android
のような名前で用意します。バケットは、本番環境と開発環境など、異なる環境に配置することもできます。バケットには Private パケットと Public パケットがあります。Private バケットはアクセストークンによってバケットへの読み取りアクセスを保護し、そのアクセストークンを持つユーザーのみがそのバケットからコンテンツを取得できるようにします。また、バケットを "promotion only" (昇格専用) とマークすることで、そのバケットへの書き込みアクセスを制限して、間違ったコンテンツを間違ったバケットにアップロードするなどのミスを防止できます。下の画像は、CCD に表示されたサンプルバケットを示しています。バケットのバケット ID、Promotion Only (昇格専用) 設定、プライバシー設定、説明、バケット内のリリースの詳細が含まれています。
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バケットの作成と編集は、ダッシュボード または CLI から行うことができます。
エントリー
エントリーとは、バケット内のコンテンツの 1 つの単位です。エントリーでは、ラベルとメタデータがサポートされています。バージョン管理プロセスと同様に、リリース を作成すると、バケット内の全エントリーの現在の状態がキャプチャされます。
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バケットにエントリーをアップロードすると、ローカルフォルダーのコンテンツがリモートバケットにプッシュされ、必要に応じてバケット内のコンテンツが自動的に追加、更新、削除されます。CCD では多くのファイルタイプのエントリーがサポートされていますが、最も一般的なのは .gzip、.txt、.bundle (アセットバンドル) です。
各エントリーには以下の情報が含まれます。
- ID: このエントリーの識別文字列。
- パス: このエントリーの場所。
- コンテンツタイプ: このフィールドは API によって設定されます。
- コンテンツハッシュ: このエントリーの MD5sum ハッシュ値。
- コンテンツバージョン: エントリーが変更されるたびに (例えば、このファイルの新しいバージョンをアップロードしたり、メタデータを追加したときなど)、エントリーに新しいコンテンツバージョン文字列が追加されます。古いバージョン文字列を使用すると、上書きされた古いファイルに引き続きアクセスできます。
リリース
リリースを作成すると、CCD はその特定の時点でバケットに含まれているすべてのエントリー (現在のバージョン) のスナップショットを取ります。エントリーを削除、更新、または追加するには、新しいエントリーや変更されたエントリーを配信するために新しいリリースを作成する必要があります。昇格と呼ばれるプロセスによって、リリースをバケット間で移動できます。
新しいリリースを作成または昇格しても、バケット内のエントリーのコピーは作成されません。
バッジ
バッジを使うことで、アプリケーションで使用するリリースを選択できます。リリースに一意のバッジを割り当て、そのバッジの名前を使用して、バッジの付いたコンテンツをリクエストできます。下の画像は、CCD でバッジがどのように表示されるかを示しています。
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このバッジはリリース間で移動でき、それによってコンテンツのワークフローに柔軟性を持たせることができます。バッジを移動すると、そのバッジが関連付けられていた以前のリリースから削除されます。バッジは一度に 1 つのリリースにのみ割り当て可能ですが、複数の異なるバッジを 1 つのリリースに関連付けることができます。
デフォルトでは、自動生成される latest
という名前のバッジが最新のリリースに割り当てられます。